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8月28日 Hot Line III Late Breaking Trials on Arrhythmias and CAD

CORE320  
Combined Non-invasive Coronary Angiography and Myocardial Perfusion Imaging Using 320-row Detector Computed Tomography
320列CTによる冠動脈造影+心筋灌流イメージングは,高い精度で冠動脈疾患を検出でき,30日以内の血行再建術の予測能も,従来の侵襲的冠動脈造影+核医学検査による心筋灌流イメージングと同等(日本を含む8ヵ国共同研究)。
 
背景・目的
冠動脈造影(CTA)と心筋灌流イメージング(CTP)を1回の非侵襲的な検査で同時に実施することが可能になった。そこで,冠動脈疾患が疑われる患者を対象に,320列CTによる冠動脈疾患の検出能を検討した。

[一次エンドポイント]心筋灌流欠損のある冠動脈疾患(従来の侵襲的冠動脈造影[ICA]による≧50%の冠動脈狭窄+核医学検査による心筋灌流イメージング[SPECT-MPI]による心筋灌流欠損として定義)の検出能*
* 受信者動作特性曲線下面積(AUC)により評価。1に近いほど検出能が高い。


 
デザイン
非ランダム化,二重盲検,多施設(日本を含む8ヵ国16施設)。

 
対象
381例。45-85歳の冠動脈疾患またはその疑いのあるICA適応例。
■患者背景:年齢62歳(中央値),男性66%,BMI 27 kg/m²(中央値),高血圧78%,糖尿病34%,脂質異常症68%,心筋梗塞既往25%,PCI既往29%,Agatston石灰化スコア162(中央値),クレアチニン0.9mg/dL(中央値)。

 
期間

 
方法
対象者に(1)従来のICA+SPECT-MPI,(2)320列CTによるCTA+CTPの両方を実施。

 
結果
冠動脈疾患の有病率は,ICA単独では59%,ICA+SPECT-MPIでは38%。

[一次エンドポイント]
CTA+CTPによる冠動脈疾患の検出能は,AUC 0.87(95%信頼区間0.83-0.91)であった。
この検出能は,CTA単独(AUC 0.81[0.77-0.86])よりも有意に高かった(P<0.001)。

[その他]
検査後30日以内の血行再建術の予測能は,CTA+CTP(AUC 0.79[0.76-0.83])とICA+SPECT-MPI(0.81[0.78-0.84])とで同等(P=0.35)。
冠動脈疾患既往者を除外した解析では,CTA+CTPによる冠動脈疾患の検出能はAUC 0.93(0.89-0.96)とさらに高くなった。


 
presenter: J A. C. Lima, MD ( Johns Hopkins Hospital, US )


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