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薬物治療抵抗性の発作性・持続性AF HFSA vs CPVI 6ヵ月後のAF再発:HFSA群≒CPVI群
RADAR-AF 
Radiofrequency Ablation of Drivers of Atrial Fibrillation
薬物治療抵抗性の発作性心房細動(AF)患者において,高頻度興奮部位焼灼術(HFSA)は広範囲肺静脈隔離術(CPVI)にくらべ6ヵ月後のAF再発予防で非劣性を示せず。ただし,12ヵ月後は非劣性で,有害事象が有意に少なかった。一方,持続性AF患者では,CPVIへのHFSA追加の有用性は認められず,有害事象が増加傾向を示した。
背景・目的 薬物治療抵抗性の心房細動(AF)では,経験的な広範囲肺静脈隔離術(circumferential pulmonary vein isolation:CPVI)が第一選択治療とされているが,治療成績は十分ではない。また,AF発生のメカニズムに着目した高頻度興奮部位への焼灼術(high frequency source ablation:HFSA)も転帰は不明である。
薬物治療抵抗性の症候性発作性AF患者においてHFSA vs CPVI,持続性AF患者においてCPVI+HFSA vs CPVIのAF再発予防効果を比較する。
デザイン ランダム化,単盲検,多施設,intention-to-treat解析。
一次エンドポイント 6ヵ月後のAF再発。
対 象  232例。薬物治療抵抗性の発作性または持続性AF患者。
■患者背景:平均年齢53歳,女性16%,糖尿病3%,AF罹病期間(発作性AF 6年,持続性AF 3年)。
期 間 追跡期間は12ヵ月。
治 療  発作性AF例:HFSA群(56例) vs CPVI群(59例)。
持続性AF例:CPVI+HFSA群(59例) vs CPVI群(58例)。
結 果 [発作性AF例]
一次エンドポイントでHFSA群のCPVI群に対する非劣性は認められず(AF非再発率:73% vs 83%,非劣性P=0.23)。ただし,12ヵ月後は非劣性が認められた(82% vs 79%,P=0.008)。 重篤な有害事象は9% vs 24%(優越性P=0.03)。

[持続性AF例]
一次エンドポイントは両群で同等(CPVI+HFSA群61% vs CPVI群60%,優越性P=0.94)。
重篤な有害事象はCPVI+HFSA群で増加傾向(24% vs 10%,優越性P=0.05)。

RADAR-AF Trial. A Randomized Multicenter Comparison of Radiofrequency Catheter Ablation of Drivers versus Circumferential Pulmonary Vein Isolation in Patients with Atrial Fibrillation
presenter: Felipe Atienza, MD, PhD ( Hospital Gregorio Maranon, Spain )
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