スマホで心房細動（AF）を診断（ACC 2018）｜循環器トライアルデータベース

ACC 2018
スマホで心房細動（AF）を診断
MODE-AF：Mobile Phone Detection of Atrial Fibrillation

スマートフォンに使用されている加速度計，ジャイロスコープによるmechanocardiography（心拍連動記録）で心拍動の不規則性からAFのタイムリーな診断を目指すフィンランドのケースコントロール研究。

コメント（後藤信哉）携帯電話の普及は著しい。携帯電話に電極をつけて心電図を連続記録し，心房細動になると本人に通知されるサービスが米国にあるが，携帯電話を購入した上に電極を別途購入するのは面倒であった。携帯電話には三次元的に機器の移動を検知する機能がある。身体の動きは心拍の影響を受ける。機器の動きを三次元的に精緻に計測すると心拍記録ができ，電極を購入しなくても携帯電話による心拍記録が可能となった。本研究ではその実例を示している。日本は公的規制の強い国であるが，遠隔診療，自己診療などが技術的に普及していく流れには逆らえないと思う。

実施期間：2017年4月-9月。連続300例（平均年齢74.8歳，女性44%）：AF 150例，洞調律150例。スマートフォン（Sony Xperia）を胸に当てた3分間のmechanocardiographyと，同時に得た5誘導テレメトリーECG記録とを比較した。【結果】正確なAF診断は143件/150例，洞調律は144件/150例。洞調律例でAFと誤診したのは6件のうち4件は洞性不整脈だったが，2件の誤診理由は特定できなかった。感度95.3%（95%信頼区間［CI］90.6-98.1），特異度96.0%（91.5-98.5），尤度比は陽性が23.8（95%CI 10.9-55.8），陰性が0.05（0.02-0.10）。＜RESEARCH LETTER＞ Jaakkola, et al: Mobile phone detection of atrial fibrillation with mechanocardiography. The MODE-AF Study (mobile phone detection of atrial fibrillation). Circulation. 2018; 137: 1524-7. PMID

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