結果 |
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[長期有効性(平均追跡期間2.7年)]
二重阻害により心不全による入院リスクは低下したが,死亡は抑制されなかった。
・全死亡(7試験)
二重阻害群3,314/21,638例(15.3%) vs 単剤療法群5,286/35,186例(15.0%):相対リスク0.97,95%信頼区間0.89-1.06(I ²=69%,P=0.50)。
心不全患者では全死亡に対する有効性は認められなかったが,非心不全患者では二重阻害により死亡リスクが有意に増加した。
心不全 vs 非心不全に有意差がみられた(P=0.02)。
・心血管死(6試験)
2,812/19,127例(14.7%) vs 5,128/32,687例(15.7%):0.96,0.88-1.05(I ²=59%,P=0.38)。心不全,非心不全患者ともに二重阻害による抑制は認められなかった。
・心不全による入院(5試験)
1,825/16,728例(10.9%) vs 2,604/25,343例(10.3%):0.82,0.74-0.92(I ²=68%,P=0.0003)。
二重阻害により心不全患者で有意に低下,非心不全患者では低下傾向を示した。
[安全性]
いずれも二重阻害により有意に増加した。
・高カリウム血症(23試験)
2,188/22,717例(9.6%) vs 1,887/37,921例(4.9%):1.55,1.32-1.82(I ²=50%,P<0.001)。
心不全,非心不全患者ともに有意に増加した。
・低血圧(18試験)
2,042/23,572例(8.7%)vs 2,227/37,680例(5.9%):1.66,1.38-1.98(I ²=66%,P<0.001)。
心不全,非心不全患者ともに有意に増加した。
・腎不全(20試験)
2,026/24,536例(8.3%)vs 2,551/39,784例(6.4%):1.41,1.09-1.84(I ²=83%,P=0.01)。
心不全患者で有意に増加したが,非心不全患者では増加はみられなかった(2.19,1.82-2.65,P<0.001 vs 1.04,0.80-1.35,P=0.76;群間差P<0.001)。
・薬剤に関連する有害事象による治療中止(26試験)
4,265/24,994例(17.1%) vs 5,825/40,247例(14.5%):1.27,1.21-1.32(I ²=2%,P<0.001)。
心不全,非心不全患者ともに有意に増加した。
[出版バイアス]
認められなかった。
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