結果 |
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追跡期間中の平均血圧は厳格降圧群133/76mmHg,標準降圧群140/81mmHg。
[主要CVイベント(14試験)]
2,496/43,483例発生。
追跡期間中の平均血圧の群間差は-6.8/-3.5mmHgで,厳格降圧群のほうが標準降圧群より有意にCVイベントリスクが低かった(相対リスク0.86;95%信頼区間0.78-0.96,P=0.005,I ²=22.4%)。
その他のイベントの結果は下記の通り。
MI(13試験):864/42,389例;-6.6/-3.4mmHg;0.87;0.76-1.00(P=0.042,I ²=0%)。
脳卒中(14試験):1,099/43,483例;-6.8/-3.5mmHg;0.78;0.68-0.90(P=0.001,I ²=12.7%)。
心不全(10試験):410/33,306例;-7.2/-4.0mmHg;0.85;0.66-1.11。
CV死(13試験):-6.9/-3.5mmHg;0.91;0.74-1.11。
全死亡(19試験):1,762例;-6.8/-3.5mmHg;0.91;0.81-1.03。
末期腎不全(8試験):514/8,690例;-9.4/-5.1mmHg;0.90;0.77-1.06。
非CV死(12試験):-6.9/-3.6mmHg;0.98;0.86-1.13。
アルブミン尿の進行(3試験):1,924/5,224例;-10.1/-6.4mmHg;0.90;0.84-0.97(P=0.004,I ²=0%)。
網膜症の進行(4試験):693/2,665例;-11.2/-6.3mmHg;0.81;0.66-1.00(P=0.048,I ²=63.7%)。
[サブグループ・感度分析]
ACCROD試験を除外した感度分析,サブグループ解析の結果も一貫していた。
厳格降圧群の目標SBP<150mmHg(1試験)または<140mmHg(3試験)の4試験を除外した解析でも,主要血管イベントの抑制が認められた(0.91;0.84-1.00)。
血管疾患,腎疾患,または糖尿病患者のみを対象とした試験(主要血管イベントでのNNT=94)では,他の試験(NNT=186)より絶対的有用性が大きかった。
[有害事象]
血圧低下に関連する重篤な有害事象が報告されたのは6試験のみで,発生率は1.2%/人・年 vs 0.9%/人・年(1.35;0.93-1.97)。
重度の低血圧(5試験)は厳格降圧群のほうが多かったが,絶対差は小さかった(0.3%/人・年vs 0.1%/人・年;2.68;1.21-5.89,P=0.015)。
浮動性めまい(3.1%/人・年 vs 2.8%人・年),有害事象による治療中止(両群とも1.0%/人・年)に差はみられなかった。
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