追跡期間(加重平均)4.9年で,糖尿病発症は2,749例(高用量スタチン群1,449例,中等量スタチン群1,300例),心血管イベント発生は6,684例(それぞれ3,134例,3,550例)。
[糖尿病発症リスク]
高用量スタチン群は中等量スタチン群に比べて有意に糖尿病発症リスクが高く(オッズ比1.12;95%信頼区間1.04~1.22),発症率は2.0例/1,000人・年多かった(平均18.9例 vs 16.9例/1,000人・年)。高用量スタチン群の有害作用必要数(NNH)は498/年ということになる。
試験間の異質性(I 2=0%,P=0.60),出版バイアス(P=0.54)はともに認められなかった。
[心血管イベント抑制]
高用量スタチン群は中等量スタチン群に比べて心血管イベント発生リスクが有意に低く(0.84;0.75~0.94),発生率は6.5例/1,000人・年少なかった(44.5例 vs 51.0例/1,000人・年)。高用量スタチン群における心血管イベント1例/年回避するための治療必要数は155/年。
試験間に有意な異質性が認められたが(I 2=74%,P=0.004),出版バイアスは認められなかった(P=0.70)。