[イベント発生数]
平均追跡期間48ヵ月で,一次エンドポイントの発生は21,468例,死亡は13,710例(男女別死亡データが得られた試験では3,898例)。
[一次エンドポイント]
心血管イベント発生率は,スタチン群が対照群にくらべて低く,男女間の差はみられなかった(女性:オッズ比0.81;95%信頼区間0.75-0.89,P<0.0001,男性:0.77;0.71-0.83,P<0.0001;交互作用のP=0.1837)。
スタチンの有効性は,対照治療(低用量スタチン4試験,プラセボ11試験,通常ケア3試験),ベースライン時のリスク,エンドポイントのタイプ,一次/二次予防にかかわらず,男女ともに統計学的に有意であった。
[全死亡]
全死亡も男女ともにスタチン群で有意に低く(女性0.90,0.82-0.99;P=0.0344,男性:0.84,0.77-0.92,P=0.0003),死亡率の低下と性別の有意な交互作用は認められなかった(交互作用のP=0.4457)。女性では一次予防,男性では二次予防試験でスタチンの効果は有意であったが,女性の二次予防,男性の一次予防試験でのスタチンの効果は有意ではなかった。ただし,男性においては死亡率と予防のタイプ(一次予防と二次予防)との交互作用は認められなかった(P=0.2122)。
[出版バイアス]
累積メタアナリシス,funnel plot,Trim and Fill法により,3試験を補完した結果,スタチンのエンドポイント抑制効果の統計学的有意性は変化しなかった。
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