血栓吸引群からPCI群へのクロスオーバーは5.5%,PCI群から血栓吸引併用群は6.8%。
[有効性の一次エンドポイント]
30日以内の心血管死に有意な両群間差は示されなかった(血栓併用吸引群221例[2.4%] vs PCI群262例[2.9%]:ハザード比[HR]0.84;95%信頼区間0.70-1.01,P=0.06)。
1年後の心血管死も同様であった(3.7% vs 4.2%:0.90;0.78-1.04,P=0.15)。
[安全性の一次エンドポイント]
30日以内の脳卒中・TIAに差はなかったが(66/8,518例[0.8%] vs 46/8,476例[0.5%]:オッズ比[OR]1.43;95%信頼区間0.98-2.10,P=0.06),試験レベルの有意な交互作用が認められた(P=0.02)。
[その他]
30日以内の全死亡(2.5% vs 3.0%),MI(1.0% vs 1.1%),うっ血性心不全(1.6% vs 1.5%),標的血管再血行再建術(TVR)(2.3% vs 2.6%),心血管死+MI+心原性ショック+うっ血性心不全+ステント血栓症+TVRの複合エンドポイント(7.0% vs 7.6%)にも有意な群間差はなかった。
[サブグループ解析]
血栓量が多い患者(TIMI thrombus grade≧3)では,血栓吸引群は心血管死が少なく(170例[2.5%] vs 205例[3.1%]:HR 0.80;0.65-0.98,P=0.03),脳卒中・TIAが多かったが(55例[0.9%] vs 34例[0.5%]:OR 1.56;1.02-2.42,P=0.04),TIMI thrombus gradeと転帰の有意な交互作用は認められなかった(それぞれP=0.32,P=0.34)。
ClinicalTrials.gov No.:NCT02552407
|