[有効性の一次エンドポイント:3年後のTLR率]
・BMS-ISR群:治療法の違いによる差は認められなかった[DCB 9.2% vs. DES再留置 10.2%; HR 0.83; 95%信頼区間(CI)0.51~1.37]。
・DES-ISR群:DES 再留置にくらべDCBで有意にリスク増加(20.3% vs. 13.4%; HR 1.58; 95%CI
1.16~2.13; P =0.003)。
結果は多変量補正後も一貫していた(BMS-ISR群の補正後HR 0.78; 95%CI 0.46~1.32 vs. DES-ISR群の補正後HR 1.74; 95%CI 1.24~2.45; 交互作用のP =0.012)。
[安全性の一次エンドポイント:3年後の全死亡,MI,標的病変の血栓症の複合]
・BMS-ISR群:治療法の違いによる差は認められなかった(DCB 8.7% vs. DES再留置 7.5%; HR 1.13;
95%CI 0.65~1.96)。この結果は,多変量補正後も一貫していた(HR 0.98; 95%CI 0.53~1.82)。
・DES-ISR群:DCBでリスクが低下していたが,ぎりぎり有意差なし(DCB 9.5% vs. DES再留置
13.3%; HR 0.69; 95%CI 0.47~1.00)。多変量補正後も同様だった(HR 0.66; 95%CI 0.43~1.03)。
[二次エンドポイント:全死亡・心臓死・非心臓死・MI・標的病変血栓症・TLR・標的血管再血行再建 (TVR)の個別および複合エンドポイントよび複合イベント]
・BMS-ISR群:治療法の違いによる差は認められなかった。多変量補正後も同様。
・DES-ISR群:全死亡および心臓死において,DES再留置にくらべDCBでリスク低下が認められたが,有意差には達しなかった。
虚血によるTLRおよびTVRはDCBにくらべDES再留置で有意に低下。
[BMS-ISRとDES-ISRでの比較]
・3年後のTLR率はDES-ISR群にくらべBMS-ISR群で有意にリスク低下(9.7% vs. 17.0%; HR 0.56;
95%CI 0.42~0.74)。
・DCBではBMS-ISR群でTLRリスクが低下(HR 0.42; 95%CI 0.28~0.62)。DESはBMS-ISR群・
DES-ISR群間にリスクの差は認められなかった。
・3年後の全死亡,MI,標的病変の血栓症リスクにおいて,BMS-ISR群・DES-ISR群間に有意差は認められなかった(HR 0.75; 95%CI 0.54~1.07)。
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