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糖尿病前症,2型糖尿病患者でのチアゾリジン系薬剤による心不全,心血管死リスク
meta-analysis

糖尿病前症または2型糖尿病患者において,インスリン抵抗性改善薬であるチアゾリジン系薬剤(TZD:rosiglitazone,pioglitazone)により心不全のリスクは上昇したが,心血管死リスクの上昇は認められなかった。
Congestive heart failure and cardiovascular death in patients with prediabetes and type 2 diabetes given thiazolidinediones: a meta-analysis of randomised clinical trials. Lancet 2007; 370: 1129-36.PubMed


目的 糖尿病前症または2型糖尿病の患者において, TZD投与による心不全,心血管死のリスクを検討する。
対象 TZD(rosiglitazoneまたはpioglitazone)によるうっ血性心不全(CHF),心血管死に関するDREAMRECORD試験など7つのランダム化二重盲検比較試験(20191例):TZD投与例は9360例(rosiglitazone 5試験6523例,pioglitazone 2 試験2837例),対照薬投与例は10831例。平均年齢は59.4歳(54.7〜64歳),男性64.8%,白人83%。
方法 1998年1月〜2007年3月,Embase,MEDLINE,Database of Abstracts of Reviews of Effects,Cochrane LibraryをMeSH terms(“心不全,うっ血性”,“死亡率”,“心血管系”または“浮腫”),substance name(pioglitazone,rosiglitazone)などで検索。European Society of Cardiology,American Heart Association,American College of Cardiology,American Diabetes Associationのデータベースをハンドサーチ。さらに検索された文献の参考文献より関連論文をレビューした。
全解析は母数(固定効果)モデルで行い,試験間に異質性がみられた場合は変量効果モデルで再解析した。
結果
  • 7試験でのCHFの発症は360例で,TZD群の方が対照薬群*に比べて多かった:214/9360例(2.3%)vs 146/10831例(1.4%);相対リスク(RR)1.72(95%信頼区間1.21〜2.42,P=0.002)。
    TZD群のうちrosiglitazone群は69例(対照薬群*35例):RR 2.18(1.44〜3.32,P=0.0003),pioglitazone群145例(111例):RR 1.32;1.04〜1.68(P=0.02)。
    年間発症率はTZD群12.4例 vs 対照薬群8.4例。7試験を合わせると,平均追跡期間29.7か月でTZD治療例107例(number-needed-to-harm)で心不全が1例発症したが,number-needed-to-harmは試験によって35〜419例と差があった。
    試験間の異質性による影響は認められなかった:I2=22.8%(P=0.26)。
  • 心血管死は145例でTZD群と対照薬群*間に有意差はみられなかった:67例(0.7%)vs 78例(0.7%):RR 0.93;0.67〜1.29(P=0.68)。
    TZD群:rosiglitazone群は52例(対照薬*群63例):RR 0.91;0.63〜1.32(P=0.63),pioglitazone群15例(15例):RR 1.01;0.51〜2.01(P=0.98)。

    * 対照薬群はrosiglitazone試験:プラセボ34.8%,metformin 18.5%,glibenclamide 18.3%,metformin+sulfonylurea 28.4%,pioglitazone試験:プラセボ92.0%,glimepiride 8%。

  • 各試験を逐次除いた評価でも異質性は認められなかったが,各試験対象の異質性を考慮し,糖尿病前症,2型糖尿病ではないメタボリックシンドロームを対象とした試験を除いて評価した。TZD群の対照群に対するCHFのRRは1.46;1.19〜1.78(P=0.0003),心血管死は0.91;0.63〜1.30(P=0.59)であった。
    心不全既往もしくは治療中の心不全を有する糖尿病患者を対象とした試験を除いた評価では,CHFのRRは1.74;1.21〜2.50(P=0.003),心血管死は0.91;0.65〜1.28(P=0.60)であった。

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