方法 |
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ベースライン患者背景は記述統計を使用して分析した。
SGLT-2i,oGLD治療開始患者は医療請求,医療記録,国の登録記録から特定した。治療開始は,固定量配合剤,前年に同クラス薬剤の処方がない場合を含んだSGLT-2i(canagliflozin, dapagliflozin, empagliflozin, さらに日本はipragliflozin, tofogliflozin, luseogliflozinin,韓国は ipragliflozin),oGLD(薬効分類を問わない経口・注射剤,固定量配合剤を含む)調合の新規処方あるいは追加治療の開始とした。
各国のSGLT-2i治療開始患者のプロペンシティスコアに基づきoGLD治療開始患者と1:1でマッチングさせ,死亡,HHF,死亡あるいはHHF,MI,脳卒中のハザード比(HR)を算出,重み付けメタ解析により統合した。 |
結果 |
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平均追跡期間はSGLT-2i治療開始群374日,oGLD治療開始群392日。
[SGLT-2i使用薬剤]
dapagliflozin 75%, empagliflozin 9%, ipragliflozin 8%, canagliflozin 4%, tofogliflozin 3%, luseogliflozin 1%。
[イベント発生率]
全死亡は,493,380人・年の追跡で5,216例(SGLT-2i群:1,930例[0.80例/100人・年],oGLD群:3,286例[1.30例/100人・年])。
HHFは,441,357人・年の追跡で5,997例(2,646例[1.23例/100人・年],3,351例[1.48例/100人・年])。
死亡あるいはHHFは,441,357人・年の追跡で9,788例(4,118例[1.91例/100人・年],5,670例[2.51例/100人・年])。
MIは,443,307人・年の追跡で2,249例(973例[0.45例/100人・年],1,276例[0.56例/100人・年])。
脳卒中は,440,346人・年の追跡で6,439例(2,791例[1.30例/100人・年],3,648例[1.62例/100人・年])。
[oGLD群とくらべたSGLT-2i群のCVイベントのHR]
SGLT-2i群のほうがoGLD群よりCVリスクが有意に低かった(全死亡:0.51;95% 信頼区間0.37~0.70,HHF:0.64;0.50~0.82,死亡あるいはHHF:0.60;0.47~0.76,MI:0.81;0.74~0.88,脳卒中:0.68;0.55~0.84;HHF[P=0.001]を除き全P<0.001。
国,サブグループによる違いはみられなかった。
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