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MACEに対するSGLT2阻害薬の有効性（SMART-C）
meta-analysis
SGLT2阻害薬はアテローム性動脈硬化症，糖尿病，腎機能など主要な臨床特性にかかわらず，幅広い患者集団において主要有害心血管事象（MACE）リスクを抑制した。この有効性はおもに心血管死の抑制によるもので，すべての患者集団において心筋梗塞に対する有効性はみられず，また脳卒中に対する有効性も認められなかった。
Patel SM, et al. Sodium-Glucose Cotransporter-2 Inhibitors and Major Adverse Cardiovascular Outcomes: A SMART-C Collaborative Meta-Analysis. Circulation 2024; 149: 1789-1801. PubMed
| 目的 |
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SGLT2阻害薬は心不全および腎関連転帰を改善するが，さまざまな患者集団におけるMACEに対する有効性は不明である。そこで，3つの患者集団（アテローム性動脈硬化症リスクの高い糖尿病，心不全，慢性腎臓病）におけるSGLT2阻害薬の有効性について，メタ解析を行った。 |
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| 方法 |
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PubMedにおいて，2012年1月1日〜2023年12月28日，SGLT2阻害薬をプラセボと比較した第III相，ランダム化，二重盲検試験を検索した。各群1,000例以上，追跡期間6ヵ月（中央値）以上の試験を対象とし，SGLT1/2阻害薬を組み合わせた試験は除外した。 |
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| 対象 |
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78,607例。アテローム性動脈硬化症リスクの高い糖尿病患者42,568例（54.2％），心不全患者20,725例（26.4％），慢性腎臓病患者15,314例（19.5％）。
11試験（糖尿病：EMPA-REG Outcome, CANVAS Program, DECLARE-TIMI 58, VERTIS CV，心不全：DAPA-HF, EMPEROR-Reduced, EMPEROR-Preserved, DELIVER，慢性腎臓病：CREDENCE, DAPA-CKD, EMPA-KIDNEY）。
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| 結果 |
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［一次エンドポイント：MACE（心血管死，心筋梗塞，脳卒中の複合）］
SGLT2阻害薬は3つのすべての患者集団においてMACEを抑制した（HR 0.91，95％CI 0.87-0.96，P＜0.0001，I2＝0％）。
糖尿病：HR 0.91，95％CI 0.86-0.97。
心不全：HR 0.94，95％CI 0.86-1.01。
慢性腎臓病：HR 0.87，95％CI 0.77-0.98。
この有効性はおもに心血管死の抑制によるもので（HR 0.86，95％CI 0.81-0.92，P＜0.0001），すべての患者集団における心筋梗塞（HR 0.95，95％CI 0.87-1.04，P＝0.29），脳卒中（HR 0.99，95％CI 0.91-1.07，P＝0.77）に対する有効性はみられなかった。
心血管死の抑制はおもに心不全死（HR 0.68，95％CI 0.46-1.02）および心臓突然死（HR 0.86，95％CI 0.78-0.95）の抑制によるもので，ベネフィットはサブグループ間でほぼ一貫していたが，蛋白尿患者では交互作用が認められた（＜30mg/g：HR 0.99，95％CI 0.89-1.11，≧30mg/g：HR 0.80，95％CI 0.72-0.88，交互作用P＝0.02)。致死性心筋梗塞（HR 0.95，95％CI 0.76-1.17）ならびに致死性脳卒中（HR 0.99，95％CI 0.78-1.24）に対する有効性はみられなかった。
SGLT2阻害薬は全死亡を抑制した（HR 0.88，95％CI 0.82-0.94，P＜0.001）。
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