身体活動と心不全リスクに用量依存性の負の関係が認められた。心不全リスクを低下させるためには,ガイドライン推奨の最小身体活動量(500METs・分/週)を超える運動量が必要である可能性が示された。
Pandey A et al: Dose-response relationship between physical activity and risk of heart failure: a meta-analysis. Circulation. 2015; 132: 1786-94. PubMed
12研究・370,460人(うち心不全発症20,203例)。>18歳においてPAレベル(余暇PA,歩行時間,仕事関連PA,総PA)と心不全発症の関係を評価した前向きコホート研究。同一コホートから数本の文献が発表されている場合は,PAレベルがもっとも詳細に記録され,症例数が多いものを選択。
■試験背景:追跡期間中央値13年,女性53.5%。
ランダム化比較試験(CARE,Physician Health study)の参加者を含むもの2研究,男性・女性のみの研究がそれぞれ2研究,余暇PAの定量化ができたもの8研究,CAD・心筋梗塞(MI)既往例を含むもの7研究。米国(欧州)の研究は8(4)研究で,欧州のほうが米国にくらべ糖尿病,高血圧などの合併症が少なかった。