追跡期間中央値は2.7年で,脳卒中・死亡は433件発生。
[周術期リスク]
周術期の脳卒中・死亡リスクは,CAS群で加齢に伴い上昇した( <60歳群を対照としたハザード比[HR]:60-64歳群:1.79;95%信頼区間0.89-3.60,65-69歳群:2.16;1.13-4.13,70-74歳群:4.01;2.19-7.32,75-79歳群:3.94;2.14-7.28,≧80歳群:4.15;2.20-7.84;傾向P<0.0001)。
一方,CEA群では年齢による違いはみられなかった(<60歳群を対照とした各年齢群のHR:1.01,0.81,1.20,1.29,1.09;傾向P=0.34)。
CAS群 vs CEA群のリスクにも年齢による差が認められ,70歳までは有意な両群間差はみられなかったが(<60歳群:0.62;0.31-1.23,60-64歳群:1.07;0.56-2.01,65-69歳群:1.61;0.90-2.88),70歳以降はCAS群のリスクが有意に高かった(70-74歳群:2.09;1.32-3.32,75-79歳群:1.91;1.21-3.01,≧80歳群:2.43;1.35-4.38;傾向P<0.0001)。
[術後リスク]
120日以降の追跡例は4,289例,脳卒中は98件(2.3%)発生。
両群ともに加齢に伴う同側脳卒中・死亡リスクの上昇は認められなかった(<60歳群とくらべた各年齢群のHRの範囲:CAS群1.01-2.05;傾向P=0.09,CEA群:0.55-1.44;P=0.83)。
同様に,CAS群 vs CEA群にも年齢による差はみられなかった(年齢別HRの範囲:0.60-2.06,P=0.84)。
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